株式会社AiCANは、創立6周年を迎えました

株式会社AiCANは、2026年3月3日をもって、創立6周年を迎えることができました。6周年の節目にあたり、代表取締役より皆様への感謝と今後の展望をお伝えいたします。

創立6周年を迎えて ― 専門職の力を、未来へ広げるために ―

株式会社AiCANは、2026年3月3日をもちまして創立6周年を迎えました。日頃よりご支援いただいている自治体の皆様、パートナー企業や関係者の皆様、そして子どもたちの安全を守る最前線で奮闘されている職員の皆様に、心より御礼申し上げます。

創業以来、私たちは一貫して「現場を支える」というテーマに向き合ってきました。現在、20自治体に近い自治体様にご導入いただき、社員も30名を超える組織へと成長いたしました。しかし、私たちはまだ道半ばです。SaaSとしても、組織としても、進化の途上にあります。

現場の皆様からは日々、お仕事上の切実なお困りごとをお聞かせいただいています。その一つひとつに向き合い、改善を重ねる中で「助かった」「使いやすくなった」と喜んでいただける瞬間もあれば、ご指摘をいただくこともあります。私たちはそのすべてを真摯に受け止め、サービスと組織の両面で成長を重ねています。うまくいった取り組みはさらに伸ばし、うまくいかなかった経験からも学び続ける。その積み重ねこそが、私たちの進化の原動力です。

私たちが目指しているのは、単なる業務効率化ツールではありません。

AiCANは「支援者を支援する」ためのサービスです。

児童相談に関わる専門職の皆様が、日々の臨床実践から学び、そこで得られた気づきを次のケース対応へと活かし、さらに成長していく。その循環こそが専門職としての倫理であり、現場の力の源泉です。専門職は常に学び続け、自らの実践を振り返り、より良い支援へと昇華させていく存在です。属人的な経験で終わらせるのではなく、組織として学びを共有し、組織として専門性を高め続けられるチームと基盤を支えること。それが私たちの使命です。

その実現のために、AIやICTを活用したSaaSを提供すると同時に、現場では時間を割くことが難しい業務フローの見直し(BPR)や、アプリケーションやAIによる業務の省力化にも取り組んできました。専門職お一人おひとりの学びや気づきをチームの力へとまとめ、現場全体の進化につなげていく。その背後で支える存在でありたいと考えています。

私自身、かつて現場で働いていた頃、面談が深夜まで及び、心身ともに疲れ切って自席に戻ったことがありました。その机の上に、同僚が「お疲れ様。あのときのご家族への一言、とてもケース対応で大事だったと思うよ」と書いたポストイットとともに、小さなチョコレートが置かれていました。

あの言葉は、単なる労いではありませんでした。実践の中での気づきを認め合い、専門職としての判断をそっと後押ししてくれるものでした。優しく、しかし確かに背中を押してくれる、やわらかで、しなやかな専門職のチーム。その支え合いと学び合いの力こそが、子どもを守る現場の本質だと、今も思っています。

AiCANが目指しているのは、まさにそのような現場の皆様を支える存在であることです。

うまくいった取り組みはさらに伸ばし、うまくいかなかった経験からも学び続ける。お客様とともに、地道に、誠実に、丁寧にサービスとプロダクトの改善を重ねていく。それがAiCANのあり方です。

6周年は完成の証ではありません。

現場の皆様とともに成長し続ける決意を新たにする節目です。

専門職の力を、伸ばし、広げ、より多くの子どもたちへ届けていただくために。

私たちはこれからも、現場の皆様の隣で進化を続けてまいります。

株式会社AiCAN 代表取締役 髙岡昂太

児童相談所からAiCANへと活躍のフィールドを移した、太田さんと佐名さんにお話を伺いました。 二人が転職を決めた背景から、入社以来どのようなステップを経て現在の裁量ある役割を担うに至ったのか、これまでの着実な歩みとキャリアの変遷についてお話しいただいています。(インタビュー:経営推進部 上野・北御門・佐々木 文:北御門・佐々木)
※本記事は、採用サイトからの転載記事です。

太田 茜 / Akane Ohta【写真右】
営業CS部カスタマーサクセス担当 CSチームリーダー
社会福祉士。大学卒業後、横浜市役所に入庁。児童相談所にて、初動対応(相談受付・インテーク)からキャリアをスタートさせ、その後、司法面接(Forensic Interview)の実践や後方支援業務、職員研修の企画調整に従事。産休・育休を経て児童福祉司として復帰後、2024年4月にAiCANへ入社。
現在は現場経験を活かし、アプリの導入・活用支援を行うとともに、現場の声をUX(ユーザー体験)向上につなげるべく、開発チームと連携している。
特段の趣味は持たず、休日は心身を休め、翌週のパフォーマンスに備えるスタイル。

佐名 隆徳 / Takanori Same【写真左】
R&D部開発チーム データサイエンティスト
高校を二度中退後、大検を経て千葉県庁に心理職として採用。児童相談所で児童心理司・児童福祉司として10年以上にわたる勤務と、筑波大学大学院での「児童福祉司のバーンアウト」「心理的虐待の再発」に関する研究論文執筆を両立。2025年2月にAiCANへ入社し、現在はデータサイエンティスト(DS)としてプロダクト・AI開発を行っている。NPO法人理事としての児童養護施設等の現場支援も継続中。
趣味は、道の駅や公園に行くこと。

現在の業務

現在の業務内容について教えてください

佐名:
もともとは職場のデータ分析などから入っていったのですが、自分の中にAIの設計思想やデータ設計のアイデアがあって、それを会社に提案したんです。それをきっかけに、現在はAIの仕様や要件を作る担当になり、AiCANアプリ全体の仕様設計も少しずつ作成しているところです。
AiCANがどのような根拠や背景を持って、誰に刺さるような機能が必要なのか。それを踏まえて「だからこういう仕様にします」という設計図を描いている人、というイメージを持ってもらえるとありがたいです。
AIについては、実際のケースワークにおける調査や判断をサポートするAI、要約など業務効率を高めるAIをより拡張していこうと考えています。それ以外にもいくつかあって、現場の知見はもちろん、研究に基づいた視点も大事にしています。例えばアプリの仕様を考える際も、児童福祉司のバーンアウトや離職に関する研究結果などを背景に持った上で、設計を行っています。その際、意識しているのは、自分の10年以上の児童相談所(以下、児相と表記)での勤務経験だけでなく、学術的なエビデンスをしっかりと反映させることです。 

太田:
私は現在、メインの業務として複数の自治体のカスタマーサクセス(以下、CSと表記)を担当し、活用支援などを行っています。
それ以外にも、R&D(研究開発)部がAiCANシステムの仕様を考える際に、現場の人が使いやすいUI/UXになっているかどうか、スポットで答えたりもしています。
入社してからこれまでの中で、システムの仕様に深く関わったのは、一時保護の司法審査関連の機能(※1)と、住基連携機能(※2)です。特に住基連携の仕様策定では、住基連携しているシステムで実際に児童相談業務をしたことがある人が、社内で私しかいなかったんですね。ですので、開発メンバーが決めきれない細かい仕様について、相談を受ける場面が結構ありました。
以前、児相職員として働いていた時に別のシステムを使っていたことがあるので、当時の動きを振り返りつつ、AiCANの機能が現場でスムーズに使えるものになっているかを確認しています。現場の視点から、アプリのこの機能が本当に必要なのか、あるいは逆にこれは使いにくいんじゃないかといったことを判断したり、現行のシステムで改善したい点などを整理したりしています。自治体のお客様からいただいたご意見を開発チームに伝えていくのも、私の役割の一つです。

AiCAN画面イメージ

入社当初は、どのような業務を担当されていましたか?その後、どのタイミングで、どんな業務を任されるようになりましたか?各部署との連携についても教えてください

佐名:
入社当初はデータ分析がメインでしたが、そこから徐々に業務の幅が広がっていきました。というのも、児相の現場を知っていて、分析ができ、かつエビデンスに基づいたロジックを組める人材が珍しかったようで、多方面から声をかけていただけるようになったんです。
そうしたプロセスを経て、最終的には会社が私の強みをしっかりと見極め、それを最も活かせる現在の業務に着地させてくれたと感じています。

太田:
私は当初、自治体対応がメインでしたが、入社して1年半が経った頃にCSのリーダーに就任しました。さらに現在はその枠を飛び越えて、現場の知見をプロダクトや組織全体に還元するドメインエキスパートのような役割を担うことが増えていると思います。 佐名さんと一緒に、社内でAiCANアプリを使ったロールプレイや勉強会を主催し、会社全体のドメイン知識を深める活動も行っています。

佐名: 
太田さんは本当に、社内のSlackのどのチャンネルを見ても名前があるくらい、多方面で活躍していますよね。 私たち開発側(R&D)にとって、太田さんのように現場に深く食い込んで動いているCSが、お客様から忖度のない本音のフィードバックを拾ってきてくれるのは本当にありがたいなと思っています。

太田: 
開発チームとは単に意見を伝えるだけでなく、お互いに「お客様を深く理解しよう」という共通の姿勢を持てているなと日々実感しています。

(2025年7月に社内で実施したAiCANロールプレイ会の様子)

※1  2022年(令和4年)の児童福祉法改正により、児童相談所長等が一時保護を行う際、親権者の同意がある場合などを除き、裁判官に一時保護状を請求しなければならない「一時保護時の司法審査」が創設された。(出典:一時保護時の司法審査に関する実務者作業チーム|こども家庭庁
※2  住基連携機能とは、母子保健や福祉、子育て支援などの行政業務において、住民基本台帳に登録されている氏名・住所・世帯構成などの基本情報を業務システムから参照・連携し、対象者や世帯を正確に把握しながら、記録作成や支援業務を行うための機能。

児童相談所で感じていたやりがい/苦労

児相で働いていた時に感じたやりがいはなんですか?

太田:
子どもやご家庭と一緒に解決策を考え前進していく中で、良い方向に向かっているね、落ち着いたねと振り返る瞬間が何度かあり、良い経験だったなと感じます。
特に印象に残っているのは、その子どもやご家庭にとって一番余裕がなかった時期を担当したケースです。私が担当した後、私の手を離れて別の担当者に引き継がれていったのですが、全ての支援が終結するタイミングで、そのご家庭がわざわざ私を訪ねてきてくださったんです。そして「一番大変だったときの担当はあなただった。あなたがいたから今がある。今日で児童相談所の関わりが最後だから、やっぱりあなたの顔を見てから帰らないと」と声をかけてもらった時、喜びを感じました。
一方で、全てのケースで支援に必要な時間が十分にとれたわけではないのが、苦しかったところです。ケース記録の作成に追われて時間がかかっていたことなど、まさにAiCANアプリを導入する前の(Before)の状態だったな、と思っています。

佐名:
支援方針をご家庭とともに考えた結果、結果的に良い方向へいったケースというのは意外と多くあって、それはやっていて大きな喜びでしたね。
様々なケースに対応しましたが、本当に重い症状を抱えた子が沢山いました。養育する方は、なぜこのような状態になるのかも、どうしたらいいのかもわからなくて悩んでいます。子どもも苦しんでいるし、育てている人も苦しんでいる。そこに伴走支援していくわけです。なかでも、里親の方や施設の方と一緒にその子をケアしていくということを私はとても大事にしていました。
私は児童心理司としての経験が長かったので、なぜこのような状態になっているのかを、1人1人について長い時間をかけて勉強し、科学的なエビデンスを背景にして子どもや養育者に説明していきました。そのおかげなのか、施設職員さんや里親支援をされている方々、例えば里親会(※3)の支援員さんなどとも今でも交流が続いています。


※3  里親会とは、里親家庭が孤立しないよう、先輩里親への相談や里親同士の悩み共有ができる「横のつながり」の場。行政(児童相談所)とは異なり、同じ立場の仲間として、子育ての悩みから制度の不明点まで、気軽な情報交換が行われている。(出典:千葉県里親会とは | 千葉県里親会

転職の経緯

転職したきっかけやAiCANを転職先に選んだ理由を教えてください

佐名:
AiCANの存在は以前から知っていました。髙岡さん(当社の代表取締役)は、この業界ではとても有名な方でしたから。一度、同僚を連れて産総研(※4)の見学に行かせていただいたことがあったんです。当時、産総研に在籍していた髙岡さんと面識ができて以来、SNSでお互いにいいねをし合ったり、日本子ども虐待防止学会への入会を推薦していただいたりと、色々な形でご縁が続いていました。

太田:
私は大学を卒業して横浜市役所に入って、そこからはずっと児相の職員をしていました。その後、産休から復帰して児童福祉司をやりましたが、子どもを出産すると24時間自分のことに使える時間があるわけではないため、以前のような働き方はできなくて、どうにもこうにも上手くいかなかったんです。
具体的には、限られた時間の中で支援が中途半端になったり、事務作業が回らなかったり。それで「これではもう仕事を続けられないな」と思いました。1年耐えて別の職場へ異動を希望することも考えましたが、役所でのキャリアに区切りをつけようと考えました。だから今までの経験やキャリアに縛られずにキャリアチェンジしようとも思っていたんです。
そんな時、ふと以前から知っていた髙岡さんのことを思い出しました。私は司法面接の面接者やバックスタッフの業務もしていたのですが、以前受講した面接者になるための研修の講師が髙岡さんだったんです。それでふと「髙岡さん、今何しているのかな?」と思い調べたら、会社を経営していることを知ったんです。現場の人を支える仕事、これまでの経験を活かしてかつての仲間たちを支えたいという野望を持って入社しました。

佐名:
うわ、そういうこと言えばよかった…

(一同笑い)

佐名:
追加してもいいですか?そもそも、もともとは児相を辞める気なんて全くなくて。転職が視野に入ってきた時期は、考えすぎてしまってメンタルを崩しかけたこともありました。
現場で目の前のケースに一つひとつ向き合っていくことも、もちろん大事なことですし、自分もそのつもりでやってきました。でも、AiCANが実践しようとしているのは、世界的に解決できていない課題を広く解決していくことだなと捉えたときに、ここなら自分の経験を活かして手助けができるかもしれない、と思ったんです。

お二人ともAiCANが会社として大きくなるだろうという想定をして入社されたのですか?

佐名:いや全然(笑)良いサービスを作り続け、それでデカくするぞくらいの気合いで。

太田:私も、あまりないかも。小さくても、どこか一つの児相の職員の方々が働きやすくなって、その職員の方が支援している子どもたちに何か良い影響があったらいいなぐらいの感じでした。正直会社を大きくするぞ!という野望はなかったかな。AiCANのビジョンや取り組みに共感して入社したという感じです!


※4  国立研究開発法人産業技術総合研究所の略。経済および社会の発展に資する科学技術の研究開発などを総合的に行う日本最大級の公的研究機関である。(出典:産総研:産総研について

ありがとうございました!前編はここまでです。 後編では、児相でのキャリアをどのように現在の業務へ活かしているのか。また、AIの利活用において心掛けていることや今後の展望などについても伺っています。ぜひご覧ください!

現在、お二人が活躍するポジションを含め、複数の職種で積極採用中です。
あなたの専門性やこれまでの経験を活かしてAiCANで活躍してみませんか?応募の詳細は以下のリンクをご覧くださいませ!
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2026年1月26日(月)、自治体職員様向けウェビナー「こども家庭センターDXの最前線〜より良い支援に繋げるための導入ステップと活用事例〜」を開催します。

概要

  • 日時:1月26日(月)13:30-14:30(13:15から接続テスト)
  • 形式:Zoom / 講演形式
  • 参加費:無料
  • 定員:50名(定員に達し次第締め切ります)
  • 主催:株式会社AiCAN

市区町村のこども家庭センターにおいて、限られた人員で多様化する支援ニーズにどう対応していくか。業務効率化や連携強化の手段として、ICTやAIの活用が注目され始めています。

しかし、「ICT導入は難しそう」「AIの判断をどこまで信頼してよいだろうか」といった不安から、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

国は近年、こども家庭センター・児童相談支援におけるDXを重点施策に位置づけ、補助金制度の拡充やAI活用ガイドラインの整備など、市区町村におけるICT・AIを活用した業務効率化を後押しする動きが加速しています。

本ウェビナーでは、市町が直面する課題の整理から始め、業務効率化・連携改善に向け、株式会社AiCANがご支援をした自治体様のDX事例をご紹介します。ICTやAIを “現場の負担を減らし、より良い支援につなげるための仕組み” としてどう活かすか。市区町村のこども家庭センターでの実践を後押しするヒントをお届けします。

参加をご希望される場合、お申し込みはこちらのフォームよりお願いいたします。1

  1. なお、本ウェビナーの対象は自治体職員の皆さま限定としております。
    ご入力いただいた情報に基づき、所属先の確認をお願いする場合がございます。何卒ご理解のほどお願いいたします。 ↩︎

経営の意思決定を担う役員の一人、当社COO(Chief Operating Officer)・先光さんのインタビュー後編です。先光さんは、2024年12月から2025年3月まで育児休業を取得しています。後編では育児休業を通して感じたことや復帰後の働き方、そして会社としての今後の展望などについてお話を伺いました。(インタビュー:経営推進部 佐々木・上野、文:経営推進部 佐々木)
※本記事は、採用サイトからの転載記事です。

先光毅士/ Takehito Sakimitsu
COO(Chief Operating Officer)

臨床心理士・公認心理師として公立の児童発達支援センターにて10年間勤務し、未就学児への療育や保護者支援など幅広い業務に携わる。NPO法人Child First Lab. の活動では子ども虐待防止のための啓発活動などを展開。こうした経験をもとに2020年3月、髙岡・橋本とともに株式会社AiCANを設立。現在はCOOとして経営全体の方針策定や意思決定に携わるとともに、経営推進部の責任者を務めている。

好きなもの:ドーナツ、コーヒー、滝を見ること

▼インタビュー前編はこちらから
見えないところで会社を動かす〜創業の背景とCOOとしてのやりがい〜【役員インタビュー・前編】 | 株式会社AiCAN

育児休業取得と育休中の生活

育休を取得された際の気持ちはどのようなものでしたか?

先光:育休の取得に迷いは一切ありませんでした。家庭を新たに築いていくうえでも、自分のキャリアの観点でも、貴重な経験になると感じていました。発達支援の仕事に携わってきたこともあり、「子育ての最初にしっかり時間を割けるのは、またとない機会だ」と考えていたんです。研修のような気持ちで、当然のように取得するつもりでした。
ただ、やはり自分が担っている業務を他の役員や社員にお願いし、その分の負担を引き受けてもらう必要がありました。その体制をきちんと整え、業務が滞りなく回るようにできるかどうかという点には、心配もありました。
それでも、他のメンバーは皆とても優秀ですし、きっと大丈夫だろうという気持ちで、取得を決断しました。

育休中の実務的なプロセスや、業務の引き継ぎについて、どのような体制を整えられましたか?

先光:役員としての業務は他の役員2人にお願いし、経営推進部としての業務は、経営推進部のメンバーに渡しました。ちょうど組織を成長させる中で、自分の業務を引き継ぐタイミングでもあったため、良いタイミングだったと思っています。2ヶ月ぐらい前から引き継ぎリストを作成し、引き継ぎ先を一つずつ決めるなど、計画的に進めました。

育休をとる時の周りの社員の方の反応はどのようなものでしたか?

先光:快く応援してもらえたことがありがたかったです。経営推進部のメンバーからも、「任せてください!」というような感じで言ってもらい、安心して育休に入ることができました。
また、以前にも男性社員で育休を取得していたメンバーもいたので、社員にも受け入れられやすかったのかもしれません。スタートアップだから、役員だから、男性だからということは関係なく、誰もが取得しやすい雰囲気があると思います。

育休中に印象的なエピソードはありますか?

先光:産後ケアの一環として、助産師の指導を受けに行くために家族で助産院に泊まり込んだことがあります。休みを取っていたからこそ、そのようなことにも一緒に取り組めたので、育休を取ってよかったと感じています。

育休復帰後

育休復帰後、仕事と育児の両立で苦労されている点はありますか?

先光:復帰後も家に帰ったら育児を一緒にするため、今は少し早めに切り上げて一旦帰宅しています。帰宅後に仕事を再開するのですが、夜も寝かしつけや夜泣きの対応があるため、いつも仕事ができるわけではありません。時間の制約がどうしてもあるのが今までとは違うところで、より効率よく集中して作業しなければならないという変化があり、そこが苦労している点でもあります。自分の中で優先度をつけて、優先度の高いものから業務を進めるようにしています。

復帰後、業務の分担はどのように変化しましたか?

先光:基本的に、経営推進部のメンバーに引き継いだ仕事はそのまま任せています。その代わり、役員としての会社全体の事業計画や経営タスクに時間を割くようにしています。現在はプロダクト開発にも関わるなど、​​新しい仕事に取り組んでおり、常にやることが尽きない状況です。

育休取得を考えている社員へ

今後、育休をとる男性社員に向けて何かひとことありますか?

先光:取得を希望する方は、ぜひ遠慮なく取得してほしいです。育休は、育児のための時間というだけでなく、家族が新しい体制になる中で、家族の運営の仕方を改めて作り直す時期だと思っています。育休の中で考え方や、やり方のすり合わせができたことが非常に良かったと感じているので、社員にもそういうことを大事にしてほしいと思っています。
弊社は「すべての子どもたちが安全な世界」というビジョンを掲げていますが、そこには当然社員の子どもたちも含まれており、子どもと家庭も大事にしてほしいと考えています。
業務に支障のない範囲で、プライベートにも時間を充ててほしいなと思っています。

組織拡大に伴う課題と対応

オフサイトミーティング(第7期キックオフ)を2025年10月上旬に開催しました!

現在、会社全体で感じている課題は何ですか?

先光:現在、会社のメンバーが30人を超え、「30人の壁」(※1)と言われるような組織化の課題に直面しています。部署をまたいでお互いの業務が見えなくなったり、情報共有が不十分になったり、誰が何を決めるかが曖昧になったりといったことが起きています。これに対しては、組織として解決していくために、ボードメンバーだけでなく各部署のマネージャーも交えて意見交換しながら体制を考えたり、会議体を見直したりして対応しています。

AiCANの事業の強みや独自の戦略はどのような点にあると考えていますか?

先光:AiCANの最大の強みは、自治体と福祉の現場の課題に寄り添えるところです。単に現場出身者が社内にいるというだけでなく、社員全員が現場の課題を解決したい、子どもの安全に貢献したいという気持ちを持って入社してくれているため、「すべての子どもたちが安全な世界」という当社のビジョンを全員で共有していることが大きな強みです。
最終的に子どもの安全を守れるのは人であり、特に児童相談所の職員はそのための権限を持っています。そのような子どもと関わる立場の人たちが十分に力を発揮できるようにサポートをすることが、安全な世界の実現に繋がると考えています。

※1  組織拡大の壁のうちの一つ。ベンチャーやスタートアップのような小規模企業が成長し、従業員が30人を超えるとぶつかる様々な壁をさす。

今後の目標 ビジョンの実現に向けて

今後のAiCANが目指していることについて教えていただけますか?

先光:まずは国内で子どもが安全な世界を実現することを目指しています。そのために、AiCANサービスを全国に広げていき、子どもや家庭と向き合う時間が増えたり、迅速な対応ができたり、結果として安全が確保できたという事例を増やしていくことを指標においています。国内で糸口がつかめたら、さらに海外や児童福祉以外の近接領域にも展開していきたいと考えています。

個人的に今後取り組んでいきたいことや、実現したいことはありますか?

先光:個人的には、現在開発業務に携わっているので、よりAiCANを積極的に使いたい、便利だと感じてもらえるようにプロダクトを改善していくことに取り組みたいです。そのために、社内で顧客の要望を早く取り入れて改善していく体制づくりを進めたいと思っています。将来的には、これまで関わってきた保育や発達支援といった分野とも連携し、子どもに関わる大人全体で一人の子を見守れるような仕組みを作っていきたいと考えています。

経営推進部として、今後どのようなことを強化していきたいと考えていますか?

先光:経営推進部としては、前述のようなことがよりスムーズに実現できるように、会社内の開発部門や営業CSメンバーが業務に専念できるような下支えを強化していきたいです。必要なメンバーをさらに集めるための採用活動を強化するとともに、取り組みを社会に発信する広報面も充実させていきたいと考えています。

本記事のインタビューの様子

AiCANで働いてみたいという方へ

最後に、AiCANで一緒に働きたい人物像について教えていただけますか?

先光:会社で掲げている「すべての子どもたちが安全な世界」というビジョンを絶対に実現できると信じていますが、そこには長い道のりや困難、壁があると思います。そういったものを一緒に乗り越えていくチャレンジや変化を楽しんで取り組める人に来てほしいと思っています。
今のやり方を変えていくために積極的に提案してくれる人、ある程度型ができていてもまだ改善の余地があると考えて、それをブラッシュアップしてくれるような主体性のある人を経営推進部でも期待しています。

先光さん、ありがとうございました!次回もお楽しみに!!


現在募集中のポジションは、以下のリンクからご覧ください。ご応募お待ちしています!
https://www.wantedly.com/companies/company_4137770/projects

「AiCANサービス」が令和7年度より新たに8自治体に導入されることをお知らせいたします。

これにより、同サービスの導入自治体は合計16自治体となり、ユーザー数は1000名を突破いたしました。今後もより多くの地域で、自治体様の児童虐待対応を支援してまいります。

AiCANサービス導入実績

「AiCANサービス」を導入いただいている自治体は以下の通りです。(一部自治体のみ掲載、順不同)

・三重県
・東京都港区
・東京都世田谷区
・東京都杉並区
・東京都江戸川区
・東京都台東区
・神奈川県川崎市
・兵庫県尼崎市
・群馬県高崎市
・千葉県船橋市
・岡山県

江戸川区様、世田谷区様、高崎市様の導入事例インタビューを当社Webサイトに掲載しています。ぜひご覧ください。

https://www.aican-inc.com/interview

令和6年度実証実験結果

当社は昨年度、全国4自治体において、児童相談所や児童相談担当部署にAiCANアプリを試験導入し、効果検証を行う実証実験を実施しました。

その結果、すべての自治体において「業務効率化」「職員間のコミュニケーションの円滑化」の効果が認められました。

効果検証の概要

・対象職員:初期調査、面接、会議などを行う児童相談所及び児童虐待対応部署の職員
・検証方法:AiCAN利用前後の変化や利用によって得られた効果について、実証実験終了時にアンケート収集
・自治体数:4自治体
・実験期間:令和6年度中の任意の約3ヶ月間
・アンケート回答率:73.3%(回答者数88名/集計対象者数120名)

1. 業務効率化

「AiCANアプリを利用することで、記録作成の作業に要する時間はどのように変化したと感じますか。」という設問では、平均して57.5%短縮されたと感じたという結果が出ました。

2. 情報共有の円滑化

「AiCANアプリを利用することで、面接をしてから記録の登録までに要する時間(日数)はどのように変化したと感じますか。」という設問では、平均して75.4%短縮されたと感じたという結果が出ました。

3. 支援への影響

「AiCANの利用による業務の効率化によって、今まで時間がなくできなかった支援に関する業務に充てられる時間が増えたと感じますか。」という設問では、63.7%の方が「増えたと感じる」「どちらかと言えば増えたと感じる」と回答しました。

今回の実証実験を通して、AiCANサービスによる児童相談業務の効率化、情報共有の円滑化の効果を、複数の自治体様において検証できました。

単なる効率化だけでなく、浮いた時間を支援の充実に充てられた、支援の質が上がったという声をユーザー様からいただき、当社が実現したい子どもの安全という社会的インパクトにつながる成果を確認することができました。

今後さらにサービスを磨き込んでいき、業務負担を軽減しながら判断をサポートし支援を充実させる仕組みを、現場の皆様とともに作り上げてまいります。

導入を検討されている自治体様へ

以下のフォームよりお問い合わせください。弊社の営業担当よりご連絡いたします。

株式会社AiCAN 営業CS部  営業担当
URL : https://www.aican-inc.com/contact/